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いろいろな化石の状態

化石の状態はいろいろあります。

古い時代に生息していた植物や動物の遺骸(いがい)や痕跡(こんせき)を化石といいます。
古い時代の生物が化石として見つかっていますが、化石の状態は同じとはいえません。
いくつかの異なった状態として見つかっています。
化石の状態をいくつかに分類してみます。

(1)石化(鉱物化)
最も代表的なものです。植物や動物の硬い部分が砂や泥の中に埋まり、溶けた鉱物を含む
水分が幹や骨にしみこみ、温度や圧力の変化で水分が分離し鉱物が元の物体の中で結晶して
元の物体の成分と置換して残ったものです。

(2)凍結
最も理想的なものです。植物や動物が凍結した状態を何億年も保っているならば、
生息していた状態がそのまま残されている可能性が大です。このような化石は理想のものですが
容易には見つかりません。アラスカやシベリアで凍結状態のマンモスがときどき発見される
ことは有名です。

(3)乾燥
凍結の次に理想的なものです。一種のミイラ化したものです。ラクダや洞穴にいたナマケモノ
などの動物が北アメリカの西南部や南アメリカで乾燥した状態で見つかっています。

(4)ワックス(蝋)やタール
氷など保存剤はいろいろありますが、天然のパラフィンも良好な保存剤のようです。
1907年にポーランド東部にあるパラフィン鉱山でリノセラスという動物の毛の多い表皮が
見つかっています。軟らかい部分を残すワックスと異なり、タールは、骨、歯、殻のような
硬い部分の保存に適しているようです。

(5)モールド(雌型)とキャスト(雄型)
生物は残らないで「型(かた)」のみが残る化石です。
貝や木などが泥状の沈殿物の中に残り、沈殿物が固まる頃には砕けたり、溶けたりして
無くなってしまう場合があります。そのとき、貝や木の形状を保った空洞を残す場合は
自然がつくったモールド(雌型)として残ります。
モールドとは逆に、元の形がそのまま残る場合もあります。大きな巻貝の中に泥状の沈殿物が
入り、形状を保ちながら固まります。その後何らかの理由で巻貝そのものは砕けたり、溶けたり
してなくなってしまいます。残るのは巻貝の中で固まったキャスト(雄型)です。
前述した自然にできたモールド(雌型)の中で泥状の沈殿物が固まり、モールドがなくなり
キャストのみ残る場合もあります。この場合はキャスト(雄型)は元の生物の形そのものを
保持しています。恐竜の足跡の化石はこのタイプの化石です。恐竜の足跡は、恐竜の体の一部
ではありません。足跡は痕跡(こんせき)です。小さな虫が這った跡も見つかっています。
これらも化石といいます。このページの文頭に
「古い時代に生息していた植物や動物の遺骸(いがい)や痕跡(こんせき)を化石といいます。」
と書きましたが、痕跡の意味が少し明瞭になったと思います。

(6)こはく(琥珀)
こはく(琥珀)は木の樹脂(ヤニ)が固まったものです。樹脂が硬化してコハクになる過程で
蟻やハエなどが閉じこめられる場合があります。これらの昆虫類も化石といいます。
大きなものではトカゲなどもこはくの中で見つかっています。


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