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木が化石になるーーなんでだろう?

なんでだろう?

人のつくった芸術として、美術、彫刻、陶器、ガラス工芸などいろいろあります。
化石と鉱物は自然がつくった芸術といえます。
化石とは何でしょうか?「大昔の生物が石になった」と説明する人がいますが
なんだかわかりませんね。石とは何かと質問が続いて出てきます。

大昔の生物が化石となって残るのはいくつかの形態があります。その一つに置換が
あります。木の化石(珪化木)は良い例です。噴火などで大きな木が土に埋もれ酸素が
遮断されます。熱い液体が周辺の鉱物とともに、埋もれた木にしみこみます。周辺の
温度が低くなると、しみこんだ液体に含まれている鉱物が木の中で結晶を始め、木の細胞
と置き換わります(置換)。良質の木の化石は木の細胞が100%鉱物と置き換わっています。
年輪が明瞭に見える化石もありますが、木の成分はゼロです。電子顕微鏡で4000倍ぐらい
にして見ると小さい鉱物の結晶の塊であることがわかります。

こはく(琥珀)も化石の一種です。木の樹液が固まり長い年月たっても残っているのです。
こはくの中に蟻やハエなどが入っている場合があります。これらを「虫入りこはく」と
呼びます。大きいのではトカゲが入っているのもあるのです。とても珍しいものです。
映画「ジュラシックパーク」はこはくの中に閉じ込められた蚊の化石中の血液に残された
恐竜のDNAを取り出して、恐竜を生み出すとの想定でした。
ほとんど不可能なことですが物語としては傑作です。

恐竜の足跡の化石が見つかったとのニュースを聞いたり、読んだりしたことがあると思います。
体重の重い恐竜が歩くと足跡がへこんで残り、その足跡の凹凸の形が崩れないで固まり
長い年月残ったものです。粘土、石膏(せっこう)などを多く含む地質であると今でも
人間の足跡が残せるかも知れません。ここでもう一つ注目してほしいことは、恐竜の足跡は
恐竜のからだのどの部分でもないということです。足跡は痕跡(こんせき)といえます。
ミミズがはった跡のような小さな生き物がはった痕跡も残っています。
これらも化石と呼ばれています。

いろいろ説明をしましたが、化石を一口で定義することは難しいのです。
「化石とは,古い時代に生息していた生物の遺骸またはその痕跡で,自然状態で地層中に残ったもの」
との説明ではいかがでしょうか。

化石と鉱物は自然がつくった芸術です。不思議であり、美しいです。


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